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第1章「自分のスキルは外で使えるのか?」というギモン

「仕事はもらうのではなく、自分で“拾いにいく”と決めて動いた」
そう話すのは、今回の主人公・新井傑(あらい・すぐる)さん。

新井さんは2018年12月からの半年間、日揮株式会社から、測量、点検、各種コンサルテーションなどのドローンサービスを提供するベンチャー企業、テラドローン株式会社レンタル移籍をしました。
そんな新井さんが移籍中に大事にしたのは、“成果や失敗をうやむやにしない”ということ。そのためには自ら仕掛けていく必要があった、といいます。新井さんが初めてのベンチャーで仕掛けたこととは?
半年間の挑戦を、全4章のストーリーでお届けします。

第1章
「自分のスキルは外で使えるのか?」というギモン


2019年10月。
テラドローンから日揮に戻った新井は、フィリピンにいた。
新井が現在取り組んでいるのは、再生可能エネルギーの事業開発。

環境に配慮した新エネルギー分野は、世界各国から注目を浴びている。
新井が携わる伸び盛りのこの事業は、今後のスケールによっては、日揮の新しい事業ドメインとして、世界のトップシェアを獲得できる可能性もある。

新井は今、生まれて初めて味わうエキサイティングな状況を、本気で楽しんでいた。

—“成果”や“失敗”が見えないことへの違和感

新井は日揮に新卒で入社して以来、配管部門で、エンジニアの仕事をしていた。
個人としてエンジニアスキルを磨きつつ海外設計会社を管理する一方、海外現場では主に、トラブルシューティングや品質検査業務を行っていた。トラブルシューティングを行う大規模なプロジェクトの一翼を担うエンジニアとして、与えられたスケジュールを守りつつ無事に担当業務を完遂させることに、達成感はあった。

一方、「自身の成果はいったい何なのか?」「どれだけ会社に貢献しているのか?」それが見えにくい状況に違和感を感じていた。

日揮全体でみると、新井が携わる配管業務は一部に過ぎず、おまけに、いろんな人が関わりながら結果が出るため、自分の貢献が見えにくい。

「新井さん、頑張ったね」という曖昧な評価ではなく、どうにかして具体的な数字で成果を確かめたかった。どれくらい会社に貢献したのかを、自信を持って語れるようになりたかった。仮にうまくいかなかった場合の責任も、自分のせいだと認める覚悟もあった。

配管エンジニアの業務も、スケジュールの順守や予算内での業務遂行といった面で、個人の貢献を数値化できる側面もある。しかしながら、規模の大きなプロジェクトでは個人の貢献が全体の成否に与えた影響を判断しづらい。

だからこのままの立場でいる限り、望むような環境を得るのは難しいということもわかっていた。だからこそジレンマを抱えていた。

—抑えられない“事業開発をやりたい”という想い

新井は学生の頃から「自らが課題をもって動き、それによってお客さんが笑顔になり、会社にも利益をもたらす…」そんな仕事がしたいと考えていた。

事業開発など、ビジネスの根本的な仕組みづくりに強い興味があったのだ。だから就活も、エンジアリング企業だけではなく、商社なども広く受けていた。

結果、インターンをきっかけに日揮に入社したわけだが、入社以来、「技術的なところを身につけた後は、事業開発や事業投資をやりたい」と考えていた。

ーーーそして、入社して8年が経った。
配管エンジニアとしての業務にもだいぶ慣れてきたが、依然、新井に求められるのは与えらえた枠の中での予算と納期を管理すること。納期も自分が設定できるわけではなく、案件が落ちてきた時には既に決まっている。プロジェクトが大きくなればなるほど、権限がなかった。新井は、逆算してゴールを目指していくだけの世界に物足りなさを感じていた。

「もう8年も経験した。そろそろいいだろう…」
新井は人事に、「責任領域を持って、事業開発ができるところに行きたい」と、胸の内を伝える。当初やりたかった、事業投資や事業開発に挑戦したいという気持ちが日に日に強くなり、動かずにはいられなかった。

すると、人事担当者から「今、この仕組みの導入を検討しているのですが、新井さんどうですか?」と、あるプログラムを提案された。それがレンタル移籍だった。

日揮ではまだ事例がなかったものの、会社を辞めずに、一定期間ベンチャー企業で事業開発の経験ができるという仕組みは、新井にとって魅力でしかなかった。

「ぜひ詳しく聞かせてください」
2018年6月のことだった。
具体的な話を聞いた新井は、「これだったらいい経験ができるかもしれない」と確信し、その年の冬から移籍を開始することに決めた。

—自分のスキルは外で使えるのか…?

新井は、自身の行き先を200社程度のベンチャー企業の中からピックアップした。

選んだポイントは、「技術に強い会社」、且つ「100人以下規模で、大企業のように組織化していないところ」だった。タテ割りではない組織の中で、自分の権限を持って、事業開発にチャレンジしたかったからだ。

その中のひとつがテラドローンであった。面談時、日本統括責任者の関隆史と熱いトークで盛り上がった新井は、「ここだったらいい経験ができそうだ…」と、決めた。

テラドローンは、測量、点検、無人航空管制システムなどや各種コンサルテーションなどのドローンサービスを提供しているベンチャー企業。ちょうどこの頃、新製品の開発が佳境だった。しかし、ベンチャーならでは、新規事業ということもあり、十分な人数の人材も貼り付けることができていなかった。そこで、その補強人員として、新井を必要としていた。

「外で、本当に自分のスキルや経験が使いものになるのか…?」
その不安を感じていた新井は、自身の実力試しができ、さらには新たな事業開発にもチャレンジできる、という環境に魅力を感じた。

—ベンチャーは自分に合っているかも!?

日揮に新卒入社した新井にとって、ベンチャーはまったくの初めてだった。規模も業種も職種も違うというマイノリティ。
にも関わらず、新井は何ひとつ違和感を感じなかった。マインドが合致しない、というストレスもない。
むしろ「ベンチャーはやりやすい」とすら感じた。

その“やりやすさ”とは、常にトップと近いという環境も大きかった。
意思決定が早く、すぐに次のステップに進める。自分の言ったこと、やったことがダイレクトに“良い・悪い”と返ってくる。悪ければすぐに修正して改善できる。このスピード感と自分ひとりの行動に対するフィードバックが得られるのは心地良かった。

たとえば日揮の場合、自身が公の場で発表するレポートひとつ取っても、表に出るまでに多くの人の確認を経る必要があり、時間を要する。また、多くの人の手が加わり、結果、新井が最初に書いたものとは全然違う形になって公開される。会社規模やリスクを考えると、そのようなフローが存在するのは理解できるものの、新井にとってはフラストレーションだった。

「有意義な半年間になりそうだ」
新井は今までにない新たな環境に期待する。

———しかし。
移籍1ヶ月目にして早々、新井は “自分の仕事がない”という状況に苦しむことになる。


→ 第2章へ続く


【テラドローンさんより、人材募集のおしらせ】

今回、新井さんがレンタル移籍をした、テラドローンさんでは、各種分野の人材を募集しているそうです。東京に本社をおき、全国6拠点、海外20拠点以上を構える、世界で注目されているベンチャー企業です。ぜひ、チェックしてみてください。→採用情報はこちら


【LoanDEALよりお知らせ】

2019年11月13日には、社員のキャリア形成と組織のイノベーションを促進する仕組みとしても注目を集めている「レンタル移籍」の仕組みや特長について、具体的な導入事例を交えてご紹介するイベントを開催いたします。

◇イベント情報の詳細
「社員のキャリア形成と組織のイノベーションを促進する「レンタル移籍」とは?」
日程:
2019年11月13日(水)
時間:15:30~17:00 講演・質疑応答 ※15:15〜開場
会場:Base Q (東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷6F)
対象:大企業の人事・人材開発部門の方、ならびに新規事業開発・イノベーション推進部門の方
定員:40名
参加費:無料
お申し込み:こちらよりお申し込みください

【レンタル移籍とは? 】

大手企業の社員が、一定期間ベンチャー企業で事業開発などの取り組みを行う、株式会社ローンディールが提供するプログラム。ベンチャー企業の現場で新しい価値を創りだす実践的な経験を通じて、イノベーションを起こせる人材・組織に変革を起こせる次世代リーダーを育成することを目的に行われている。2016年のサービス開始以降、計29社68名以上のレンタル移籍が行なわれている(※2019年10月実績)。→ お問い合わせ・詳細はこちら


協力:日揮株式会社、テラドローン株式会社
Storyteller:小林こず恵
提供:株式会社ローンディール
https://loandeal.jp/

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