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「慎重な青年が得た、一歩踏み出す行動力」 富士ゼロックス 安藤正登さん –後編-

カラダノートへレンタル移籍した、富士ゼロックスの安藤正登さん。
最初の1か月こそ歯がゆい思いをしたものの、徐々に努力が実を結び始めた。
→ 前編はこちら

ベンチャー×大手企業のいいとこどりを目指して

「1番大きかったのは、ロジカルに課題を分解する考え方と長期的な計画をする文化を持ち込んだことですね。自分用に作ったものですが、ユーザーを増やすためのロジックツリーとガントチャートを社内で共有したら、社長もすごく喜んでくれて。それまでのカラダノートは、今週や明日など直近でやることを考えながら動いていたので、不具合対応や細かい改修に集中していました。それを、ユーザーを増やすために今最大の効果が得られる施策は何かを見える化して、それを計画化したガントチャートを取り入れてから、1か月くらいかかる大きな改修を2個も終わらせることができました!」

そう語る姿は、ハツラツとしていて嬉しそう。しかし、最初はそうした考え方を持ち込むことに、あまり前向きでなかったらしい。

「長期的な計画表って、いかにも大企業って感じじゃないですか。それを自由度の高いベンチャーでするのは、どこか違うような気もして。でも最初の1か月で、必要性を強く感じたので、少しアレンジを加えてやってみることにしたんです。富士ゼロックスでは年間や3年先の計画を設定することが多いのですが、カラダノートでは3ヶ月先までの計画を作って、2週間ごとにどんどん見直しをしていくようにしました」

自分だからできることを見つけ、大活躍をする安藤さん。富士ゼロックスで培ったノウハウを、カラダノートでも惜しみなく応用していく。

「自身がスキルとして持っていたデータ分析は、かなり力をいれて取り組みました。分析スキルがない人でも必要なことを調べられるように、日付とフィルターを選ぶだけのダッシュボードのような仕組みを作ったり。それまでは、直感的に物事を決めることが多かったので、ロジカルな判断ができる土壌を整えました」

ここでも彼は、ベンチャー企業ならではのバランス感にこだわった。

「あえて細部まで分析しないようにしたんです。大企業だと上から下まで全部のデータを可視化できるようにするんですけど、それだと考えが凝り固まりがちなんですよね。ベンチャー企業には、方式をガラッと変えちゃうくらいの柔軟さや新しいアイディアが必要だと思ったので余白を持たせました」


改めて気づく意見を伝えることの重要性

大胆な改革を次々と行う様は、「実は慎重なタイプです」と語る姿とは遠く感じる。そう感じさせる理由は、移籍中のこだわりにあった。

「せっかくのチャンスだし、自分の考えていることを発信していこうって決めたんです。間違ってもいいじゃんって(笑)。今までだと資料を作り込んでから上司に相談するのが普通だったんですけど、カラダノートでは思いついた時点で周りの人に『どう思う?』って尋ねるようにしてました。

最初の頃は、業界知識を持っている方に『そんなことも、わからないのか。もうやってんだよ』って、言われてしまいそうで不安だったんですけど、みなさん気持ちよく話を聞いてくださって。提案してみるものですね(笑)。いろんな人の意見を交えて、ひとつのアイデアを育てていく経験ができたのは、とても大きかったです。日常会話のなかで着想したことが、サービスに繋がっていくって素敵だなって。作りこんだ企画書がなくても、思っていることややりたいことを共有していいんだと思えたんですよね。おかげさまで以前よりも上司に自分の意見を伝えられるようになりました」

ベンチャー企業ならではの、“みんながひとつのものを作っている”という空気は、確実に安藤さんを成長させていた。

「カラダノートだと誰かれの区別なく、意見に対していいことも悪いこともハッキリ言い合うんですよ。ダメなときは『ダメ』って伝えるし、よかったら素直に『いいね」って。褒めあう文化が浸透していたのは、新鮮でしたね。うちの会社だと“できるのが普通”で、あまり褒められた記憶がなかったので、『そういう育て方もあるのか』と目から鱗が落ちました。

もうひとつ真新しかったのは、いい悪いとは別に好き嫌いの判断軸があること。組織のなかにいると、プロジェクトとして『いい』『悪い』で語ってしまいがちになってしまいがちじゃないですか。でもカラダノートでは、それだけで終わらず「プロジェクトとしてはうまくいかなそうだけど、自分は好きだよ」って声をかけてくれたりして。ふたつの軸で話すことで、違う視野を持てるのだと勉強になりました」

穏やかにそう話す姿は、背筋がピンと伸びていて頼もしい。

「『それじゃうまくいかないと思います』とか、以前だと上司に言えなかったですもん(笑)。でも、気づいたんですよね。ちゃんと思っていることを伝えるほうが、相手のためにも自分のためにもなるんだって。だから最近は、いい悪いも好きって気持ちもためらわず届けるようにしてます」

目指すは“ユーザー体験と技術の両立”

濃密な6か月を過ごし、新たな自分を手に入れた安藤さん。当初、カラダノートを希望した目的は「ユーザー体験について学びたい」という理由だったが、それについてはどうだったのだろうか。

「移籍するまでは、ユーザー体験が最優先事項だと思っていたんですけど、技術も同じくらい大切なんだと実感しました。いくら素晴らしいユーザー体験を追求しようとしてても、技術がないと事業成長しにくいって学んだんですよね。

カラダノートが作っているアプリと似ているものも、市場にはいくらでも公開されています。もちろん、カラダノートがしっかりユーザーのことを考えて、利用者目線にたったサービスだという自負はあります。だけど、ユーザー体験もデザインも表面的に真似しようとすればできるんですよ。丸パクリされたこともあります。そういう時、一見何気ない緻密な調整であったり、ユーザー体験を実現するために不可欠な独自技術を活かしてこそ、必要としてもらえるのだと学びになりました」

このレンタル移籍を通して彼は、“ユーザー体験と技術の両立”という根本的だが見落としがちになってしまうことに気がついたのだ。この発見は、現在の働き方にも新たな気づきを与えていた。

「カラダノートでユーザーと直結する仕事をしてみて、自分の仕事の先には必ずお客さんがいるんだって思えたんです。大企業にいると、長い年数働いてれば給料が増えていきますけど、そのお金の出どころは元々お客さんで。自分の仕事が誰かのためになって初めてお金になるという事実に、改めて気づかされましたね。

そう考えると、僕はまだまだ。まずは、お客さんのためになる仕事を自分の手でやりとげたいです」

続けて安藤さんは、こう締めくくった。

「自信を持つことの大切さも、ベンチャーで学んだことのひとつ。自分はできると思って、発言することの重要さも実感しましたし。積極的に発信していくほうが、物事は進んでいくというか。

そのためにも、富士ゼロックスの人たちとも、カラダノートと同じくらいコミュニケーションをとっていきたいですね。前までは苦手だった打ち合わせが、最近だと楽しいんですよ。いろんな人の話を聞いて、いろんな人に話しかけて、吸収したことを次に活かしていきます」

晴れやかな表情でそう宣言する横顔は、さよならホームランを決めたバッターそのもの。カラダノートで得た経験を糧に、富士ゼロックスに新しい風を吹かせてくれることでしょう。

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移籍最終日。カラダノートのメンバーとの1枚。中央が安藤さん。


Fin


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協力:富士ゼロックス株式会社 / 株式会社カラダノート
Interview & Writing:坂井彩花
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富士ゼロックス株式会社へ入社して10年。研究技術開発本部に所属し、いろいろな部署のパイプの架け橋として、複合機(コピー機)の品質改善に力を注いできた安藤正登(あんどう・まさと)さん。彼は2019年の秋から半年間、家族の健康を支えるベンチャー企業である株式会社カラダノートに移籍し、一歩踏み出す勇気を得て戻ってきました。安藤さんは移籍先で、どのようなことを感じ、学び、進んできたのでしょうか。

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