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【flier × &LoanDEAL】新たなチャレンジを後押ししてくれた!2020年の挑戦者へおくるビジネス書 5冊

皆さんは「flier(フライヤー)」をご存知でしょうか?
年間6,000冊も発行されるビジネス書の中から、本の専門家が選別した良書を10分で読める文量に要約して、毎日1冊分の要約を配信するサービスです。
私は今、NECに所属しながら、2019年の10月よりこの会社で法人営業の仕事をしています。

ーーー数年前。新卒でNECに入った私は宇宙防衛関連事業にスタッフ職として携わりました。しかし、外の世界をもっと見たいという想いから、営業職を志望し、法人営業職に転換して数年ほど経験しました。充実はしていましたが、降ってくる業務をさばく・こなす毎日を過ごすうちに、0から1を生み出す経験がしたいと次第に考えるようになりました。そこで思い切って、1年間ベンチャー企業に出向するという、レンタル移籍に参加することを決め現在に至ります。

まだ出向して数ヶ月ですが、営業経験はあるものの、扱うサービスも組織規模も全く異なります。ましてや私が担当する法人営業はこれから本格稼働という状態。その仕組み作りのところから携わることになりました。すべてが初めてで日々もがいています。実は普段はあまり本を読まないのですが、新境地で自分の気持ちを奮い立たせるために、そして、もっと自分の視野を広げるために本を読み漁っています。本の要約コンテンツを提供する会社なので、良書が読み放題ですし(笑)。その中から心動かされた本を5冊、ご紹介したいと思います。もうすぐ2020年。私が心動かされたように、新境地で挑戦したい方や、一歩踏み出したい方の少しでもお役に立てれば嬉しいです。

脇田傑

【Select 1
新しい何かに挑戦しようとしている人にオススメ!
“自分の中にある天才”を応援したくなる一冊

『天才を殺す凡人』

著者:北野唯我 / 出版社:日本経済新聞出版社


・脇田レビュー
みなさんは自分が「天才」「秀才」「凡人」…どれに該当すると思いますか? 本書では、人間にはこれらの3種類のタイプがあって、タイプが異なることで、コミュニケーションの断裂が生まれると書かれています。断裂の原因としては、それぞれの「軸」が異なること、そしてその「軸」は変化しないため、どこまでいっても平行線であることが挙げられます。また「天才」とは、独創的思考にすぐれ、その人にしか思いつかないようなプロセスで物事を進められる人と述べられており、凡人に比べわずかしか存在しません。そのため、多数決では倒的に不利な存在。凡人にとって、成果を出す前の「天才」は集団の和を乱す存在として取り扱われ、殺されてしまうというわけです。

ちなみに、ストーリー形式になっているため、非常に読みやすく構成されています。主人公は30代の“凡人”で、上納アンナという“天才”創業者のもとで働いています。コミュニケーションの断裂に悪戦苦闘しながら、主人公が成長していくストーリーが描かれていて、小説感覚で楽しめます。

この本で特に印象的だったのは「誰の中にも天才がいる」という一文。ただ同時に「秀才」「凡人」も飼っていて、日本の教育過程や異端であることに厳しい世の中で生活するうちに、知らぬ間に天才を自分自身で殺しているということ。私自身も面白いアイデアを思いついた時にワクワクする自分に気づきます。ただ「周りから指摘されたら恥ずかしい」とか色々考えて、結局行動に移せないことがほとんどでした。でもこの本を読んで、どんどん出していっていいんだと思えました。自分の中の天才をもっと応援したくなりました。またあとがきには、著者がこの本を執筆しようとした理由が熱く述べられています。それは現状の日本にも言及し、チャレンジする人への応援するメッセージでもあります。ぜひ、あとがきまで読んでいただきたいです。きっとこれから新しいことに挑戦したいと思っている人の背中を押してくれるはずです!

【Select 2】
会社の常識に縛られて、やりたいことがあるのに動けない人にオススメ! 過去にとらわれず、未来を考えて行動することが大切と思える一冊

『あたりまえを疑え。』

著者:澤 円  / 出版社:セブン&アイ出版

・脇田レビュー
本書は仕事に関する「時間」「タスク」「自分」「ルール・慣例」「コミュニケーション」「マネジメント」における「あたりまえ」に疑問を投げかけています。世の中がすさまじいスピードで変化しているにも関わらず、日本企業の常識はそれに追いついていないと指摘しています。職場にはびこる「あたりまえ」に抗えずモヤモヤを抱えながら働くビジネスパーソンに、前向きに生きるための考え方を示してくれる本です。

この本で私が印象的だったのは「時間の大切さ」と、その時間を「未来のため」だけに使うべきということ。たとえば、定例会議という立派な名目で、報告という過去の情報について時間を使ったり、「したくない・できない」タスクに時間を使わされたり、とにかく無駄なことに時間を浪費している、また自分自身のこれまでのネガティブな経験・固定観念による過去の偏狭な価値観のせいで行動できないでいることなどが指摘されています。そして、そんな人々を、まとめて「おっさん」と呼んでいます。
本当にその通りだと思いつつ、振り返れば、私自身も周囲の人や、自分自身に対して、無駄な時間を強いてきたように思います。就職するなら大企業、就職したら上司に気に入られるように反抗しない、ルールは絶対、客・会社から与えられた仕事は何が何でも自分がやる。そして気づけば自分が後輩を持つようになり、深く考えずに過去の習慣から「そんなん“あたりまえ”やん」と言ってしまっている。この本でいう、まさに「おっさん」でした(笑)。

おっさんから抜け出すためには、あたりまえ・常識と考えられていることに疑問を感じることが大切で、「これはおかしい」と感じる常識に付き合う必要はなく、逃げてしまっていい。むしろ、費やしている時間、ストレスを感じていることがもったいない、人生は一度きりで自分のために時間を使うべきと述べています。

今は、歴史ある会社であっても、なくなることも珍しくない時代。筆者は本書の中で「複業」(=副業とはちがって、いくつかある仕事を全部本業ととらえること)を勧めていて、そうすれば会社のあたりまえに縛られることなく、自分の人生のために時間を使えると言います。考えてみると今でこそ副業が解禁されている企業も出てきていますが、一昔前は終身雇用が前提で副業なんてありえないがあたりまえでした。たった数年という単位で、あたりまえが変わっているのです。今、あたりまえとして通っていることが、少し先の未来では変わっている。それなら尚更、未来のことを考えて行動すればいいことを思い知らされます。「あたりまえ」を疑い、自分の頭で思考し少しずつ行動することで、人生は今よりももっと良くなる、明日からの働き方を抜本的に見直すきっかけとなる一冊です。

【Select 3】
事業・施策を考える前に読んでおきたい本!
「戦略は面白い」と思わせてくれた1冊

『ストーリーとしての競争戦略』

著者:楠木 建 / 出版社: 東洋経済新報社

・脇田レビュー
競争戦略について、ビジネスパーソンであれば、少しは考える機会があるのではないでしょうか。競争戦略は様々な書物で説かれていますが、本書では、戦略の本質を、他社との「違い」を出すだけではなく、その「違い」に、ストーリーをもって“つなげる”ことが大事だと説明しています。
個々の差別化要素が組み合わさって相互に作用することが長期的な利益を実現するとし、ストーリーとしての筋の良さを重要視しています。優れた戦略は、一見理解できないけれど、全体を通して見れば「なるほど」と言わせるような合理性をもっていて、これが持続可能な競争優位を生み出すとされています。多数のケーススタディが紹介されているため、理解しやすい構成になっています。松井証券やマブチモーター等、有名な企業の競争戦略が起承転結のあるストーリーとして多数解説されており、思わず人に話したくなるような面白さもあります。

実は今私が移籍している「flier」も、一見馬鹿げているようなストーリーを持っています。「要約」して本を読ませてしまったら、本そのものが売れなくなってしまうと思われています。しかし実際はというと、本の売上増加に大きく貢献しています。結果、出版社や書店との協力体制が構築され続けています。個々の強さを持った企業・経営陣・社員、これら個々の差別化要素が“つながって”、脅威的な勢いで業績を伸ばしています。
ベンチャー企業に来てから、日々何らかの施策や協業を考える機会が多くなっています。すると、自社の差別化要素を考慮しないまま、つい目の前の短期的な売上に飛びついてしまいそうになります。そんな時に「差別化要素に加え、ストーリーの良さはどうか」という視点で、俯瞰して考える視座を与えてくれた本でした。新事業や外部企業との協業を検討する時に、ぜひ目を通していただきたい一冊です。

【Select 4】
人を巻き込んで新しいことに挑戦したい人にオススメ
“意思決定”のマインドが学べる一冊

『確率思考の戦略論。』

著者:森岡 毅 / 今西 聖貴   
出版社:KADOKAWA/角川書店

・脇田レビュー
この本の著者は、あの「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」をV字回復させたことで有名なマーケターの森岡氏。マーケティングについて書かれた本は溢れていますが、イマイチ実践で使いにくいことがあります。本書ではUSJやP &Gの現場で使われたマーケティングをベースとした戦略の立て方・手順・数式が詳細に記載されています。数学アレルギーな自分でも理解できる平易な表現で記載されており(笑)、実践で活用できる内容となっていました。具体的なプロセス・マーケティングに関する数式が目立ちますが、私が参考になったのはマーケティング施策を実行に移す時の“意思決定”のマインドに関する記述です。

「時には成功確率が高いが、多くの人が痛みを伴う戦略を冷徹に決定し、決定後は最前線の現場を頻繁に訪問して、戦術の重要性を浸透させて士気を高める。冷酷さと情熱をそれぞれ使い分けて、はじめて困難な目標を達成できる」と述べています。冷酷に意思決定することに対しては、森本さん自身もプレッシャーや葛藤があったと述べられています。私自身も今新たなフィールドでチャレンジしていますが、まさに冷酷さと熱意との葛藤です。数字上は明らかに実行したほうがいい策があってもメンバーの負担が増えたり、失敗したりした場合のことを考えて、中途半端な提言しかできないことが多く、結果、熱が入らないため人がついてこない…という状態。「合理的に準備して精神的に戦う」という一文がありましたが、まさに今私が抱えている悩みに対するヒントとなりました。

実践で生かせる具体的なマーケティング手法も学べるだけでなく、USJ再建のためにハリーポッター城建設に450憶も投じる未来へ向けた意思決定をしたマインドセットを学ぶことができます。変化の激しい中で、人を巻き込んで意思決定が求められる方に必読の一冊です。

【Select 5】
漠然とした不安を抱えている人にオススメ!
世界の見方が変わり、前向きになれる1冊

『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 』

著者:ハンス・ロスリング (著), オーラ・ロスリング (著), アンナ・ロスリング・ロンランド (著), 上杉 周作  (翻訳), 関 美和 (翻訳)
出版社:日経BP 

・脇田レビュー
とにかくハッと気づかされることが満載の1冊。事実に基づいて世界を見ることの大切さを気づかせてくれた本でした。膨大なデータや経験に基づき、多くの人々が誤解している世界の真実の姿を紹介するだけでなく「なぜ誤解が生じてしまうのか」を分析して解決策が述べられ、事実に基づいて世界を見ることのメリットを教えてくれます。この本のタイトルであるファクトフルネス(FACTFULNESS)とは、「データを基に世界を正しく見る習慣」を意味します。本書には人口、貧困、教育などについての13の質問が記載されており、国際的に活躍しているエリートのほとんどが正解にたどり着くことができなかったと述べています。多くの人は、「自分が知っている世界は、事実とそうかけ離れたものではない」と信じ込んでいて実際は事実とかけ離れた判断を下しているのです。

本書では、こうした間違った認識が蔓延する背景には、私たちの本能に根差した10個の思い込みがあると述べています。その一つとして、ジャーナリズムや脅しをかける活動家が、ネガティブ本能を利用し、注目を集めるためにドラマティックでセンセーショナルな内容を投げかけると指摘します。例えばある町で犯罪が1年間起こらなかった場合と、ある町で凶悪事件が起きた場合、どちらがニュース番組で取り扱われると思いますか。ネガティブなニュースのほうが圧倒的に耳に入りやすく、物事が良くなったとしても、そのことについて知る機会は少ない。すると、世界について実際より悪いイメージを抱くようになり、知らぬ間に事実と違う判断を下していると投げかけます。 

この本を読み、思い込みだけで行動して誰かを傷つけたり、ストレスを抱えたり、どうせ無理だと悲観的になっている自分が思い返されました。そこに根拠となる事実はなく、あるのは漠然とした思い込みだけ。この本を通して、事実を見て行動することの大切さ、そして、その考え方を持つだけでネガティブに捉えていたことが、フラットに見えるようになった気がします。本能を理解し、事実に基づいて世界を見れば、いつもより前向きに行動できる気持ちが生まれるでしょう。


いかがでしたでしょうか?
有名な著書もあるので既に読んだことがあるという方も多いかと思います。しかし、改めて新しくチャレンジするタイミングで読むと、見え方が変わったり、理解が深まったり、新しい発見があります。私自身そうでした。まだまだご紹介したい良書がありますが、全部紹介してしまうと1冊本が書けてしまいそうなので、是非、flierでビジネス書をチェックしてみてください。きっと素敵な本との出会いがあるはずです!

【flierとは?】

365日毎日1冊厳選したビジネス書を「10分で読める要約」にしてお客様に提供するサービス。提供する要約は全て著者・出版社の承諾を得たものだけを提供しており、絶対の品質を担保。2019年11月現在、蔵書は1,900タイトルを超え、今後も毎日1冊追加されていく。サービス利用会員は45万人を超える。

【flierの4つのこだわり】
① 1冊10分で読める要約

すべての本が、通勤中や休憩時間等の隙間時間に読める分量と、概要を把握できる最低限の分量の最適解(=10分)で構成されています。

②専門ライターによる要約
経験豊富な専門ライターが要約を作成。社内の編集者による品質確認を経て、出版社・著者の許可を得たものだけを公開しています。2019年11月現在、蔵書は1,900冊を超えました。

③アプリ・Webでどこでも利用可能。音声も提供
視認性が高く、目が疲れにくいフォントや行間を採用。アプリは字の大きさや背景色のカスタマイズなど、自分好みに変更できます。通信環境さえあればどこでも閲覧が可能です。また15分で聞き終える音声版も提供。

④厳選された書籍
社内の「選書委員会」にて、ビジネス書だけでなくリベラルアーツも含めた「ビジネスマンがいま読むべき本」を厳選し、毎日一冊・年間365冊配信しています。
→詳しくはこちら


【 レンタル移籍とは? 】

大手企業の社員が、一定期間ベンチャー企業で事業開発などの取り組みを行う、株式会社ローンディールが提供するプログラム。ベンチャー企業の現場で新しい価値を創りだす実践的な経験を通じて、イノベーションを起こせる人材・組織に変革を起こせる次世代リーダーを育成することを目的に行われている。2016年のサービス開始以降、計29社68名以上のレンタル移籍が行なわれている(※2019年10月実績)。→ お問い合わせ・詳細はこちら
協力:株式会社フライヤー / NEC
文:脇田傑
提供:株式会社ローンディール
https://loandeal.jp/

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