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感動の瞬間をつくりだそう。【ぼくらは仕事で強くなる vol.22】

連載「ぼくらは仕事で強くなる」は、ローンディール 代表 原田による個人ノートです。組織やマネジメントのこと、自分自身のキャリアについてなど、日々感じていることや取り組んだことを綴っています。週1回程度更新しています。

毎月、月末になるとレンタル移籍を終えて、ベンチャー企業から元の大企業に戻っていく人がいます。月末月初、移籍者から送られてくるメール、ベンチャー企業の経営者の方がSNSにアップしてくれる写真、中にはお別れ動画を作ってくれたりする場合もあるのですが、その一つひとつがなかなかに感動的なモノで、私たちローンディールという会社の原動力になっています。

私たちだけじゃなくて、かかわってくれる人事の方やメンターの方からも「自分も成長させてもらった」「誰かの成長にかかわれて嬉しい」「個人的にこれからも(移籍者を)応援していきたい」などなど、感動のお言葉をいただくことがあります。

仕事において感動する瞬間をつくりだせたら素敵だなぁと思うのですが、日々、目の前のことに追われてしまってそこまで意識できないということもありますよね。そこで、なんでレンタル移籍という仕組みだと感動の瞬間をつくりだせるのだろうか、その要素がわかれば他の場面でも再現できるのではないかと思うので、ちょっと考えてみます。

やはり、一番大きいのは「限りある時間」ということでしょうか。高校野球とプロ野球の違い、みたいなことですかね。やっぱり、初めから終わりが決まっているというのは大きいと思います。だからこそ、「今ここ」でできることを最大限にやろう、というかなり高い集中力を発揮してくれる移籍者が多いのです。

次に、レンタル移籍をする方は、選抜であれ公募であれ、最終的には移籍をするかどうか、どこに移籍をするかについて自分自身で意思決定をしています。自分で選択をして今ここにいるのだという意識がある。

さらに、ベンチャー企業という環境の特性として、できる仕事が回ってくるわけではなく、自分の能力や経験以上のものを担わなければいけなくなり、常にストレッチした状態になります。そうやって行動したことに対して、組織が小さくスピード感があるがゆえにすぐに結果のフィードバックが得られます。

こうやって、自分の目的に対して高い集中力を発揮して移籍者の方が仕事と向き合ってくれるわけです(以上、薄い理解で恐縮ですが、チクセントミハイのいうフロー体験になぞらえて書いてみたつもりですが、どうでしょうか・・・)。

そして、そのような状態をみんなが見ている。送り出してくれた上司や人事の方々、受け入れてくれたベンチャー企業の経営者や同僚、メンターや私たち。それはあたかも、「情熱大陸」とか「プロフェッショナル」を見ているような感覚に近いのかもしれない。そして、私たちもその挑戦にかかわっているという手触り感があるし、挑戦している移籍者にしても周りのみんなが見てくれているということに対してかなり実感があるだろうと思います。

そんなことが、私たちの仕組みで感動が生まれる背景にあるのかもしれません。

本当は、すべて限りある時間のはず。そして、みんな自分で選択して、自分の目的のためにここにいるはずだし、挑戦できることは周りにちゃんとある。そのことにみんながもう少しずつ意識的になることができたら、感動の機会は増えるのかもしれません。
(そんな意識を掘り下げるワークショップも開催しているので、ご興味ある方はぜひ!!)

それが大前提で、さらにそれをちゃんと周りが見ているということが、もう一つの大事な要素のようです。傍観者としてではなく、見ること。私たちがタグライン、「ひとりの挑戦が、あなたを変える」に込めた想いもこのあたりにあるのですが、ただ認知するということではなく、影響を与えあえる関係として「視る」ことが大事なのかな、と思います。

リモートワーク、オンラインミーティングが主流となって、さらには音声だけのコミュニケーションみたいなことまで出てくる時代。だからこそ、相手のことをよく視るということを意識してみてもよいかもしれませんね。

感動の瞬間が、世の中にあふれたらいいなぁと、そんなことを思う日々です。それでは。


▼ 過去のノート

【レンタル移籍とは?】

大手企業の社員が、一定期間ベンチャー企業で事業開発などの取り組みを行う、株式会社ローンディールが提供するプログラム。ベンチャー企業の現場で新しい価値を創りだす実践的な経験を通じて、イノベーションを起こせる人材・組織に変革を起こせる次世代リーダーを育成することを目的に行われている。2015年のサービス開始以降、計45社121名のレンタル移籍が行なわれている(※2021年1月1日実績)。→詳しくはこちら


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