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【加速する人材の流動化。その先にあるものとは?】 ローンディールフォーラム 2019 report

7月3日(水)@日比谷ミッドタウン にて、今年で第3回目となる「ローンディールフォーラム2019」を開催。テーマは「人材の流動化の先にあるもの」。ゲストスピーカーにはレンタル移籍経験者をはじめ、大企業のマネージャー、経営者やグローバルに活躍する方々をお迎えし、会場に集まった約300人のオーディエンスとともに盛り上がった。

【Stage01】ベンチャー企業の経験は本当に大企業で役に立つのか?


まずはレンタル移籍経験者4名によるパネルディスカッションからスタート。移籍が終わって3ヶ月、半年、1年と、異なるフェーズにいるメンバーに、モデレーターのローンディールCCO 大川が様々な質問を投げかける。

「今、どんな気持ちで仕事に向き合っているのか? ベンチャー企業での経験は活きているのか?」

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ー新入社員でこの会社に入って20年間。今が一番楽しい

NTT西日本の佐伯穂高氏は、自社に戻って1年が経過した今年の4月、移籍先のベンチャー企業との協業事業を発表した。この1年、大企業で新規事業を立ち上げる大変さを、身をもって知ったという。
「安心安全にビジネスを開発していく上では自社のやり方は当然。しかし新規事業には馴染まない。外でのやり方を取り入れたいが、意思決定を自分でできない環境で苦しんだ」と語る。しかし「どうしてもやりたい!」と熱意を胸に、ダメだったら会社をやめる覚悟でプロジェクトに没頭。結果、上司の理解、賛同者により、ローンチに至れた。味方になってくれたマネージャーの存在も大きかったようだ。

佐伯氏は「ベンチャーで実際に事業の立ち上げを経験したからこそ推進できた。でも組織と協調しながらやっていくことも大切。その両方を経験できた1年だった」と振り返る。

では、戻って3ヶ月の移籍者はどうか。
ベンチャー企業で事業開発・営業をしていた、アステラス製薬株式会社 神田直幸氏は、今は山の頂上にいるような楽しい気分だと語る。

神田氏は、「移籍して最初の2ヶ月は思うような成果が出ず、「もうアステラス製薬に返してください」と上司に言うほど落ち込んだ。でも逃げないで頑張った結果、成長できた。だから今は状況が不透明なことも頑張れるし、苦しくてもその先に期待を込めて楽しむことができている。それも、乗り越えた先の景色を知っているからだと思う。また、“何がしたいのか?”と上司が聞いてくれ、自分のWillを尊重してくれる。経験を活かせる環境を与えてくれていることに感謝している」と語る。

同じく戻って3ヶ月の経済産業省 伊藤貴紀氏。現在、デジタル化による新たな価値創造を支援するConnected Industries(コネクテッドインダストリーズ)の取組や、空飛ぶクルマプロジェクトに関わっており、前向きに仕事に取り組めているという。

「新しいことが取り組めるチャレンジングな部署に配属してもらった。自分で決めて進められる仕事の仕方をさせてもらっている。新たな分野で自分で決めていく必要があるため、迷うこともあるが、ベンチャーで不確実な環境下で考え、決めていくという経験を積んだことが活きている」と順調な様子。

そして、株式会社オリエンタルランドでマネージャーを務める出川千恵氏は戻って半年が経つ。

出川氏は、「私は新入社員でこの会社に入って20年間になりますが、今が一番楽しいです(笑)。移籍したフローレンスの人たちは、自分が社会を変える! って仕事に想いを持っていた。当たり前なのかもしれないですが、人が熱意を持って楽しく働けるってすごく大事だと、基本的なことを実体験として持ち帰れたのが良かった。おかげで今は毎日楽しく仕事ができている」とにこやかに語った。

ー“大きな組織にいることを活用して”社会を変えたい

会場からは、「自社を辞めてベンチャーに行きたくならないか?」という質問があった。それに対して全員がNOと答える。

神田氏は、「アステラス製薬に新卒から入っているが、移籍期間が終わった今でも転職しようという選択肢は持っていない。むしろ、外で学んだことをヘルスケアにどう活かしていくかを考えている」と意欲を見せる。

伊藤氏は、「もともと社会課題解決のため政府としてできることに興味があって経産省に入った。そもそも一つの組織に定年まで所属すると信じている人も少なくなっていると思うし、長い目で見るとビジネスで課題解決をするということもありうる。今回ベンチャーでできることもわかったが、ベンチャーでできないことも感じた。その経験を踏まえて政策で何をするかにチャレンジしたい」と語る。

出川氏は、「ベンチャー企業でやれることもあると思うが、大企業を中から変えていけることが素敵だなと思っている。それがやり遂げられるまではやめないと思います」と笑顔で胸の内を話した。

また「どのような基準でベンチャー企業を選んだか?」という質問に対して、佐伯氏が答えた。
佐伯氏:「僕はビジョンが共感できるかを大事にした。面接に行ったときに、代表の下村さんの話を聞いて、この人と一緒に働きたいと思った。また、「部下ではなく、一緒に事業を推進していくパートナーとして考えている」と言われて、貢献したいという想いが強くなった」。

そして最後に、4名それぞれのWILLが語られた。

佐伯氏:「とにかく今は立ち上げた事業を仲間と成長させていきたい」
神田氏:「今は医療を通じて社会を変えたいと思っている。ヘルスケアで社会を変える事業を作り上げたい」
伊藤氏:「ベンチャーでの経験を政策作りに活かしたい。"経産省を使う"という気持ちで頑張りたい」
出川氏:「子育てをしながらでもベンチャーでチャレンジできること、40代でものびしろがあるんだと伝えていきたい」

会場からは奮闘した4名に応援も込めた熱い拍手が送られた。

【Stage02】マネージャーは移籍者の経験をどう見ているのか?

第2部は、実際に移籍者を送り出した上司3名が登壇。
登壇者は、現在5名が移籍中の、パナソニック「A Better Workstyle編集局」主幹 井川和彦氏。戻って半年になる移籍者の上司であるNTTドコモ イノベーション統括部 担当部長 笹原優子氏。第1部にも登場した神田氏の上司、アステラス製薬 Rx+事業創成部長 渡辺勇太氏(50音順)。

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ー社外にもっと目を向けたいという社員が多くいた

モデレーターを務めるローンディールCSO 細野から、まずは「レンタル移籍を選んだ理由」について質問が投げかけられた。

渡辺氏は、「製薬会社は10年以上かけて1つの製品を出していく世界。より短期間で製品化していくために、業界の常識にとらわれず新しい開発アプローチを学んでいかなければという危機感があった。昨年創設されたばかりの新規事業を担う部門におり、外部のイノベーティブな仕事のやり方を社内にも取り入れたいと思った」と、新規事業が軸になっている様子。

一方、井川氏の場合は「人」が軸だという。「我々の部門は、関連ある現在の人事制度を、より働きがいを高めるしくみに編集し、社員の主体性を担保しながら、自己成長を促進するための取り組みをしている。自己成長のためには、社外にもっと目を向けたいという社員が多くいたので、それを実現するスキームとしていい機会だと思った」とのこと。

インキュベーションやアクセラレーションなど、社内起業家がグロースするための仕組みづくりを行う笹原氏は、「ベンチャーが行うリーン型のスタイルで、どのように事業が立ち上がるのかを見てきてほしい。戻ってきてそれをドコモ流にアレンジしてもらいたいという期待から導入をしています」と語る。

続いて、会場からは「レンタル移籍中、移籍者をどう見ていたか?」という質問があがった。

渡辺氏は、「移籍先が週休3日だったため、週1日は自社に来ていたが、基本的には放ったらかしていた(笑)。本人が週報を書いているので、こちらは状況を把握できているし、自分なりにその週報を分析しながら、大丈夫だろうと判断していた」と話す。

それは笹原氏も同じだという。
笹原氏は、「あまり口を出さないほうがいいかなと思って、放置していた。移籍して最初の頃、本人がうまくいかないと悩んでいた時期も、そういうものだろうって思っていたし、ここで育てちゃうと成長しない。だから戻ってくる力を信じて我慢していた。それに、メンターがいるので、安心していたのもある」と当時を振り返る。

会場からは「(レンタル移籍から)戻って、期待以上だったことや、逆に期待はずれだったことは?」と、ダイレクトな質問も寄せられた。

渡辺氏は「期待通りの成長と強さを持ち帰った」と評価している。「変わった点で言えば、悩んだグラグラした質問がなくなった。今は彼が担当しているプロジェクトの成功のみを期待している」と本人が会場にいる中でプレッシャーを煽る場面も。

笹原氏は「戻ってきて、……普通ですね(笑)」とまさかの回答で会場を沸かす。
その背景にはこれからの期待も込められていた。
「正直まだ分からない。でも実際に新規事業を考えて社内にあげるところまでやっているし、開発プロセスの見直しをどう変えていくかも検討をはじめている。なので今後に期待も込めて」と語る。
ただ、組織への影響という点で「今までと違う世界を見て、そのまま外の世界があるという意識が当たり前になっている。内向きになりがちな社内の会議にも、外の風を持ち込んでくれている」とのこと。

一方、まだ移籍者がひとりも戻ってきていないパナソニックの井川氏だが、彼らが期待通りのパフォーマンスを発揮できるような環境づくりにも取り組んでいるという。

井川氏は、「そもそも上司に許可なく、自分の希望で応募できる制度としており、事務局が面談して決定したら上司に打診するという流れをとっている。加えて、レンタル移籍後は元の部署に戻ることを原則としていて、上司には「戻ってきた部下をしっかり活用するように」と言っている。移籍者が戻ってきたときに、上司自らも部下の成長を後押しする“ベターな上司”になっていないと上手くいかないので、そこへのアプローチも積極的に取り組んでいる」と社内での動きを話してくれた。

ー個性が磨かれて帰ってくるのは大事

続いて「移籍者を決める基準はあるのか? 会社としてどういうベンチャーに行って欲しいというリクエストはあるのか?」という質問に井川氏が答える。

井川氏は、「選考の基準で重要視しているのは、戻ってきた後に何に取り組みたいのか、その熱意を大事にしている。エントリー用紙には行って何をするかよりも、戻ってきた後に何を自組織に還元していのかを、しっかり書かせている」と話す。また、「自己実現ができるのではあれば、ベンチャー企業やスタートアップにかかわらずどこに行ってもいいという制度にしている。あくまでも本人の主体性にゆだねており、会社として指名することはない。やはり、大切なのは組織に戻ってきてから何をしたいのかを意識して決めて欲しいと考えている」と、あくまで「本人の主体性と組織への還元」を軸にしているようだ。

最後に、細野から「レンタル移籍者によって会社が変わると思うか? それとも移籍者の数が増えることで変わるのか?」

井川氏は「パナソニックは国内で社員が6万人もいる。一方、移籍者は現在5人のみ。正直、5人が戻ってきても何かがすぐに変わるかというと難しいと思う。ちなみに、自社の違う部署に異動を希望するFA制度は、2500人程度の募集がある。これくらい増えれば会社も変わるのではと思う。それまでは続けないと(笑)」と長期戦への意向を示した。

笹原氏は「コンフォートゾーンじゃないところに行って、個性が磨かれて帰ってくるのは大事。そういう人を増やすことも会社としては必要。レンタル移籍に限らず、そういう経験をさせられればいいかなと思っている」と広くその方法を検討しているという。

最後に、渡辺氏は「正直、数の問題なのかというと難しいですが、内発的動機に基づいて行動を起こせる人間がいることで、事業を推進する大きな力にはなる。まずはそれを試すことが重要」と締めくくった。

【Stage03】経営者は「レンタル移籍」をどう見るか?

第3部は、社会や経営の視点から捉える「流動化」の変遷。
ファシリテーターは、以前よりレンタル移籍の仕組みに注目をしてきたという、早稲田大学大学院 早稲田大学ビジネススクール教授 入山章栄氏。登壇者は、アステラス製薬株式会社 代表取締役会長 畑中好彦氏。元経営職の篠田真貴子氏。そしてローンディール代表 原田未来。

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ー社内で啓発する“マイノリティになる素晴らしさ”

アステラス製薬 会長の畑中氏は、レンタル移籍を自社で導入し、人材をベンチャー企業に送り込んでいる経営者のおひとり。その原点には自身のマイノリティ経験があると語る。

畑中氏:「これまで私自身も、米国や欧州への出向や、マーケティングから研究開発部門への異動など、マイノリティの立場で過ごす場面が多々ありました。そうやって、新しい場所に行く時は、“自分は何ができて、どんな貢献が可能なのか” それを語れることが重要でした。例えば、高度経済成長期の日本企業がグローバル化していく中で、海外に出向した時、現地では唯一の日本人。自分は何ができる人間なのかを自分の言葉で語れないと、理解してもらえない。マイノリティになることで、自分に何ができるかを改めて考えさせられ、結果として自分の素晴らしい面を確認できるわけです。ですから、社内でも常にマイノリティになる素晴らしさを伝えています」

篠田氏も「マイノリティ経験をしてきた人間」だと語る。
篠田氏:「外資、大手、小規模組織と様々な企業で、且つ幅広い職務の中で、マイノリティ経験をしてきました。他の職場を知ることで新しい自分が見つかったり、逆に変わらない自分の持ち味がわかったりします。私の場合は3箇所目の職場でそれらが見えてきて、4箇所目でそれを自分で使えるようになってきました。今後もマイノリティになれる場所じゃないとつまらない。そういう環境じゃないと自分の成長がないのではと考えています」

ー企業は、社会の人的資源を預かっている

畑中氏も篠田氏も、文脈は違うものの、こうしたマイノリティ経験を通じて自らの力を発揮できるようになったという。そして当人にとってはもちろんだが、企業にとってもプラスになると、“組織と個人”という視点から畑中氏が語る。

畑中氏:「企業は社会の人的資源を預かっているだけ。価値観の多様化やグローバル化の中で、世界中の人材が競争相手や協力者になり得る時代。だからこそ、マイノリティ経験など、様々なバックグラウンドを持つ人材を活かすべきだと思います。産官学の連携も、画一的な関係ではなく、自由にやっていかないと新たな価値が生まれないんじゃないかなと考えています。

社会の変化に伴い、社会から求められる価値も変化し、個人の活躍の仕方や必要な組織の能力も変わっていきます。個人と企業にとって、どのような関係が心地よいのか、今後、ますます多様で柔軟な関係が必要になってくると考えます。企業も事業の再構築を繰り返していますので、事業の再構築と共に、どうしても社内で活躍の場がない場合もあります。その場合は、社外で活躍されることが本人、企業、最終的には社会にとって良いことだと考えます。もし自社で人材を活かせていないとしたら、それは社会にとってもマイナスでしかないですから」

入山氏は畑中氏の“人的資源を預かる”という視点に着目する。

入山氏:「素晴らしいですね、まさに金言! 畑中氏の見解では、その人の人生が良くなるなら、(会社を去っても)それでいいという見解ですか?」

畑中氏:「他の企業で活躍されることは本人にとっても送り出す会社にとっても大きな価値になると考えます。また、自分を見直すきっかけや、社会から求められる人材を知るために、ヘッドハンターと付き合うことも良いことと社員にはお勧めしています。一方で、外の機会に負けないように自社の魅力を上げるように努力をしています」

アステラス製薬では、出向などの外部プログラムの活用をはじめ、社内で別の部署の仕事を兼務できる制度の検討を始めるなど、マイノリティ経験が積める制度を積極的に取り入れている。

ー「終身雇用」というフィクションを語るのは良くない

そして、様々な企業を経験してきた篠田氏が、組織と雇用のあり方について語る。

篠田氏:「事実上の終身雇用って、もうないとわかっていますよね、みんな。その事実を無視したまま、終身雇用ですっていうフィクションを語る方が良くない。フィクションを前提に置くのではなく、働く人と会社が正面からその事実に向き合って、「じゃあどうやってキャリアを作っていくの?」と話し合えるのがいいと思っています。人材流動化というと、みなリスクのことをおっしゃる。でもそれを乗り越えないと先がない。私が当時いた日本長期信用銀行(現 新生銀行)も、経営破綻を迎えて多くの優秀な方が去りました。去った彼らは日本を支える別の企業で今も大活躍されていらっしゃいます。そのまま会社が無理やり人材を抱えていたら、社会にとって非常にマイナスだったと思います」

そして、マッキンゼーでの退職勧告を受けた自身の過去についても語った。

篠田氏:「私は(マッキンゼーにいた頃)成果の伸びが足りないと言われて、最後は「もうお引き取りください」みたいな感じで退職しました(笑)。当然落ち込みます。でもそのままダメな人として居続けることは自分のチャンスを失うことにもなる。今思うと、すぐに転職したことがどれだけプラスだったか。それにマッキンゼーにいた頃と転職先では自分に対する評価が180度違いました。そこで、なるほど! と思いました。自分は変わっていないのに、会社のバリューによってこんなにも評価が変わるんだと。先程お話しした多面性は、まさに様々な会社に身を置くことで気づけたことです」

レンタル移籍での経験は、“ものさし”を増やす手段だと語る原田。

原田:「レンタル移籍もまさにそうです。移籍者の多くは一社しか経験したことがない。それだとひとつの評価軸の中でしか判断できないので、別の企業カルチャーに触れて、その軸が増えることがいい経験になる」

ー雇用するされるではなく、双方が互いに価値を与え合う関係になる

その後、会場から様々な質問が寄せられ、「この先の雇用のあり方をどのように見ているのか?」と、今回のテーマでもある“人材流動化のその先”について登壇者の見解が求められた。

篠田氏:「企業と個人がアライアンスの関係になる。ただし全員が全員流動するわけではなく、会社のカルチャーを体現して定年までお勤めになる「基盤型」、一定期間ルーチンをこなす「ローテーション型」、そして会社に変革を起こす「変革型」にわかれる」と語る。

雇用するされるではなく、双方が互いに価値を与え合う関係だ。

入山氏は「これからは企業のコミュニティ化が求められる」と加える。「ますます人材が流動化することは間違いない。 “複業者”が増え、企業の外とか中がなくなってくる。そうすると企業の境界がぼやけてきて、ミッションやビジョンに共感する人が集まったコミュニティになってくる。共感しているうちは参画するし、共感しなくなったらいる必要はないみたいな関係」

では、人材の流動化の仕組みを提供する側の視点はどうか?

原田:「割合として“複業者”が増えるとしても、全員そうなるわけではないと思っています。一つの会社に所属している人もいれば“複業者”もいる、そういう多様な時代になると思っています。我々が「外に行って(大企業に)戻る」というレンタル移籍という仕組みになぜ取り組んでいるかというと、大企業の変革のカギだと考えているから。というのも、大企業の経営資源にアクセスする時に、外から変革者が入っても元から中にいる人は簡単に変われない。そういう意味でも、中にいる人を変えるという仕組みにも意義があると思っています」

最後に畑中氏より「ここにいるみなさんは、企業の中核を担われている方々だと思います。どうしても課題ばかりに目がいってしまうと思いますが、みなさんには是非、明るい未来を語ってほしいと思っています」と、あたたかいメッセージでイベントは幕を閉じた。


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photo:今井悠資
report:小林こず恵
提供:株式会社ローンディール
https://loandeal.jp/


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