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【最終章】 エンジニアの前にビジネスマンでありたい

<過去記事はこちら>
【第1章】「自分のスキルは外で使えるのか?」というギモン
【第2章】 自ら“仕事を拾いにいく”ということ
【第3章】初めて実感できた“自分の成果”


—人生で“成し遂げたいこと”は何か?

5月に入り、移籍終了まで残り一ヶ月を切っていた。
新井はこの半年間を振り返る。

事業開発を経験したこと、自身の成果を実感できたことは大きな収穫だった。何かがドラスティックに変わったのかというと、大きな変化はないように思うが、マインドセットの部分でいうといくつか変化はある。

ひとつは、自分の仕事のやり方がベンチャーで通用したことによって、自信が生まれたということ。自分の経験が活きたこともそうだが、仕事がスムーズに進められたことで、「自分のやり方や考え方は間違っていなかった…」と確信が持てた。

日揮に戻ったからといって、今まで通り、会社のやり方に合わせることなく、臆せず、自分のやり方を押し通していこうと決めた。

それから「自分は人生で何をしたいのか?」という問いが、新井の中に生まれた。

移籍前に自分のビジョン・ミッション・バリューについて考える、ローンディール主催の「キックオフミーティング」というワークショップがあり、それ以降、ずっと考えている。

ベンチャーという、誰ひとり知らない中に飛び込み、自分という“個”を強く意識したことで、「新井ってどういう人間なんだ?」と内省もした。そしてその先にある「人生で何をしたいのか?」という、会社でもチームでもない、自身のビジョンについて考えを巡らせた。

当初は、移籍中に人生のビジョンを見つけようと思っていた。
しかし、はっきりしたものは今も見つかっていない。

見つけようと思って見つかるものでもないし、無理やり生み出すものでもないことはわかっている。ただ「自分は何者で、何をしたいのか?」それを“意識しながら働く”ことは大事だと思った。それがないと仕事をつくり出すことができないからだ。

テラドローンのメンバーは皆、それぞれのビジョンを持っているからこそ、周囲を巻き込み突き進んでいく強烈なパワーを持っている。それを間近で感じたからこそ、その重要性を実感した。

それと同時に、いつも自分に問いかけてくれたメンター・光村の存在も大きかった。日揮でもテラドローンの関係者でもないからこそ、フラットに相談ができたと思う。

光村は、アドバイスと言うよりも、新井が自分で答えが出せるよう、きっかけや気づきを与えてくれた。そのヒントをきっかけに、新井は自分で答えを出し、自発的に動くことができた。今まではこんなに近くで自分のことを考えてくれて、応援してくれる人はいなかったように感じる。
心から感謝している。

———そして、2019年5月末。

テラドローンを後にする時が来た。
この半年間、大きな経験をさせてくれたテラドローンに感謝をしつつ、気持ちはもう、戻ってからの仕事に向かっていた。

—日揮とテラドローンの強みとは?

新井は日揮に戻り、やはり自分はエンジニアである前に、ビジネスマンでありたいと思った。テラドローンでの経験によって、それは確信に変わった。

配管エンジニアであった頃は、プラントの経済性、建設性、操作性、安全性などを考慮しながら最適化することが求められており、それは決して楽な業務ではなかった。さらに顧客の満足する設計を行うことは顧客との対話なしでは成立しない。じっくりと顧客の要望を聞きとり、意見を設計に反映させる。

こうした顧客との関係性はEPC(※)では非常に重要となる。一方で、設計段階では顧客の要求や設計基準がすでに固められており、自由度が低く創造性が必要とされる場面は少ない。

EPC・・・時間、資金及び品質について、一定の制限下で目標通りに完成させるべく経営資源や技術・情報などを、統一された思想のもとに計画立案・組織化し、遂行されていくプロジェクト。大きく分けて、設計(Engineering)・調達(Procurement)・建設(Construction)という3つのフェーズがあり、この頭文字をとって、「EPC事業」と呼ばれている。

日揮は過去に成し遂げた膨大な実績と経験を持っており、それは本業であるオイル&ガスのEPCにおいて欠かせない財産となっている。さらに数千億円の超大型プロジェクトを、海外のEPC会社と協力しながら遂行する能力も持っている。

一方のテラドローンは、顧客を誰よりも近くで見ている現場からサービスが生まれ、より良いサービスにするために、皆がヨコの関係でバチバチと意見を戦わせる。そこには、常に、顧客ファーストの視点がある。

皆が「テラドローンを大きくする!」という同じ想いで向き合っているからだ。

日揮の伝統と遂行力。テラドローンの情熱と行動力。
この掛け合わせは、新規事業に挑戦する日揮に必ず求められると思った。これこそが健全な姿だと思った。

新井は、実績を持つ大企業のエンジニアであることにあぐらをかくことなく、自分はひとりのビジネスマンとして顧客のために何ができるか? どう会社に還元できるか? それを追求していきたいと思っている。

それは移籍以前から思っていたことではあるが、移籍を経て、より強く思った。

—エキサイティングな環境で、今

———2019年10月、あれから5ヶ月が経った。

新井は海外現場に出向き、再生可能エネルギーの事業を担当している。

「帰任後は、配管部門を出て事業開発に携わりたい、プロジェクト全体を俯瞰できる立場で働けるところがいい」という希望を人事に話し、前部門から異動していた。

配属されたのは、日揮が得意としているオイル&ガスではなく、新たに力を入れている海外インフラ(空港、発電所等)のEPCを行う部門。今の仕事は、決められた枠内の業務を遂行するのではなく、時には顧客と交渉しながら、事業をつくり上げるところから携わっている。配管エンジニアをやっている時代に比べると、かなりやりたいことに近づけていると思う。

顧客の前でプレゼンテーションの機会もあり、テラドローンで磨いた提案書の作成や、プレゼンスキルがダイレクトに活きていると感じる。

新井は今、完成されていないマーケットの中で試行錯誤していくことに魅力を感じている。自身のアクション次第で、今後のスケールが大きく変わってくるからだ。そんなエキサイティングな環境を楽しんでいる。

まだまだこれから、
だからこそ面白い。

自信をつけた新井にもう、こわいものはない。


END


【テラドローンさんより、人材募集のおしらせ】

今回、新井さんがレンタル移籍をした、テラドローンさんでは、各種分野の人材を募集しているそうです。東京に本社をおき、全国6拠点、海外20拠点以上を構える、世界で注目されているベンチャー企業です。ぜひ、チェックしてみてください。→採用情報はこちら

【レンタル移籍とは? 】

大手企業の社員が、一定期間ベンチャー企業で事業開発などの取り組みを行う、株式会社ローンディールが提供するプログラム。ベンチャー企業の現場で新しい価値を創りだす実践的な経験を通じて、イノベーションを起こせる人材・組織に変革を起こせる次世代リーダーを育成することを目的に行われている。2016年のサービス開始以降、計29社68名以上のレンタル移籍が行なわれている(※2019年10月実績)。→ お問い合わせ・詳細はこちら


協力:日揮株式会社、テラドローン株式会社
Storyteller:小林こず恵
提供:株式会社ローンディール
https://loandeal.jp/


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「&ローンディール」は、企業間レンタル移籍プラットフォームを提供する株式会社ローンディールの公式WEBマガジンです。大企業で働く社員が「レンタル移籍」を通じてベンチャー企業で学び、奮闘し、そして挑戦した日々の出来事をストーリーでお届けします。http://loandeal.jp
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