「真の知識は、経験あるのみ」。これはドイツの文豪・ゲーテの名言ですが、人は経験によって知識をものにすることができる、それはいつの時代も変わらないもの。2023年ももうすぐ終わり。みなさんは今年、どんな経験をしましたか？

「&LoanDEAL」ではこれまで、越境をテーマにさまざまな記事をお届けしてきました。そこで今回、2023年に読まれた記事ベスト20の中から、組織で働くみなさまの越境のヒントになりそうなおすすめの５選をご紹介します。

「読んでおわり」ではなく、ぜひみなさま自身の越境経験に変えていただけたら嬉しいです。

ーWILLは、これから「何度も戻ってこられる場所」

今年はWILLという言葉を耳にする機会も増えました。やりたいことや思いを総称してWILLと呼んでいますが、昨今、一人ひとりにとってのWILLが大事だと言われるようになり、&LoanDEALでもWILLを取り上げた記事は人気です。中でも今年春に公開した、WILL発掘ワークショップを高校生に提供した記事 WILLという「立ち返る場所」を得た高校生が選んだ未来とは？ は、多く読まれました。

WILLというと、ものすごく壮大なことをイメージする方もいるかもしれませんが、そうではなく、自分の純粋意欲でいいんだ、ということを２人の高校生が教えてくれているような気がします。彼らの「自分の好きに自信を持てた」という言葉が印象的です。みなさんは高校生の頃、どんな夢を持っていましたか？ もう一回あの頃に戻って読んでみると、忘れていた何かに出会えるかもしれません。

ーリスキリングで得られた「できること」と「やりたいこと」

キャリアや仕事に役立つスキルを学び直すリスキリングが盛んですが、越境もその機会のひとつ。パナソニックからNPOにレンタル移籍した松井賢司さんは、「コミュニケーションスキルを身につける」という目標を掲げ、慣れない環境で奮闘しました。その結果、仲間の巻き込みができるようになり、可能性が広がったといいます。

「コミュニケーション力を鍛えたら、できることもやりたいことも増えた」
で、どのように未経験のスキルを磨いていったら良いのか。ヒントを得ていただけると思います。また、さまざまな越境ストーリーはこちらで読めますので合わせてご覧ください。

ー子どもたちに伝えたいのは、
「大人ではなく自分を信じる」という言葉

さまざまな越境経験を伺う中で、「現場に行くことが大事」というエピソードに多く出会います。NECに勤める大工原忠相さんもそのひとり。長年教育の事業に関わってきましたが、教育の現場に身を置いたことがなかったそう。今回はじめて１年間にわたって宮崎県立飯野高校へ行き、「教育機関の中に自分が入って働く」という経験をしたのでした。

その結果、衝撃の光景を目の当たりにし、現実を知るわけです。「大企業人材が地域の教育現場に飛び込んで見た景色」。現場に触れたからこそ言えることがたくさんある、そして生まれる情熱がある。そんなことを思わずにいられません。

ーすべては“妄想”から始まる。それは事業も人生も同じ？

これまでは個のキャリアに紐づくような記事をご紹介してきましたが、&LoanDEALでは、事業創造という観点の記事もお取り上げしています。
中でもビジネスデザイナー・今井裕平さんの「建築思考」の記事は多く読まれました。建築デザインとビジネスコンサルティング、２つの得意を持つ今井さんだからこその視点にハッとさせられます。看板ヒット商品を生み出し続ける仕掛け人の「建築思考」とは？

お話の一つに、“事業は妄想から始まる”というものがありました。大事なのは、妄想をどうやってビジネスまで持っていくかということなのだと。「こんなことをしてみたい、こんなことができたらおもしろそう」というWILLが大事だというのは、事業でも人生でも同じなのだなと気付かされます。

ー「通用するスキルがない」、そんな人はいない。
だけど日常では気づけない

最後にご紹介する記事は2021年に出したものですが、「&LoanDEAL」がスタートして５年間の中で１番読まれ続けているロングリードです。

今いる環境では当たり前だったことが、外に出てみると、何かの価値になる、誰かの役に立つ。レンタル移籍者のみなさんから、ベンチャーに行って「実は役に立った」という大企業スキルをヒアリングしてまとめたものです。「えっ、これもスキルなの？」という、一見できて当たり前に思われるものまで、特徴的な５種をご紹介しています。ベンチャーに行ってわかった。実は役に立った”大企業スキル５選”

この記事が読まれ続けているということは、自分のスキルが外で通用しないと思っている人が多いのかもしれません。「そんなことはないはず」、いくらそう言っても、結局は自分が経験してみないことにはわからないこと。ぜひ、自分自身で確かめて欲しいなと思います。

最後に。
引き続き &LoanDEALでは、越境のヒントになる記事をお届けしていきますので、ぜひ一緒に経験を増やしていきましょう！

（&LoanDEAL 編集部）