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自分が何をしたいか考えましょう、という圧に対して思うこと。【ぼくらは仕事で強くなる vol.15】

連載「ぼくらは仕事で強くなる」は、ローンディール 代表 原田による個人ノートです。組織やマネジメントのこと、自分自身のキャリアについてなど、日々感じていることや取り組んだことを綴っています。週1回程度更新しています。

最近、とあるセミナーを聴講していたんですが、登壇していた著名な方が、「自分が本当にしたいことは何かを考えよう」「そして今すぐ行動しよう」そんなメッセージを語っておられました。今回に限らず、「自問」と「行動」、この2つの重要性はよく語られるなぁと思います。かく言う私も、どっちかっていうとそういうことを語りがちな人間であると自覚しながら申し上げるのですが、なんかこういう話に対して、最近すごく違和感を(もうちょっと正確に言うと、聞いている人にとってフィットしたメッセージになっていない感を)感じます。どちらも、そう言われたところで、どうしていいかわからないという場合が多いんじゃないかな、と思うんです。

なので、少しだけ自分なりの解釈を加えてみようと思います。

まず「自問」の方。「本当にしたいことは何?」「あなたの使命は?」「あなたの志は?」って言われて、見つかりそうな気がしますか? 正直に言うと、私もまだ見つかっていない気がします。問われて、自分で問うても見つからないから、いやになっちゃう、考えたって仕方ないってなっちゃうかもしれない。これについては、すっごい極端に言うと「そんなものは見つからない」という前提に立つことが大事なんじゃないかな、と思います。だから考えても無駄なんじゃなくて、だからこそ、それでも考えようっていうスタンスに立つこと。あと、大事だなぁと思うのは何か対象物を見つけようということに縛られるんじゃなくて、「どう在りたいか」とか「どういう方向感でいきたいか」っていうくらいの柔らかいものでいいから、一つでもいいからしっくりくる言葉を見つけてみよう、というくらいでいいのかもしれません。そう考えると、少し気楽に考えてみようって気になりませんかね?

次に「行動」。これはさらに難しいですよね。「明日から、もとい、今から行動しましょう!」みたいな話はたくさんありますが、何をどう行動すればいいんだ! 明日も朝から会議が入っているし、仕上げなきゃいけない資料もたまっている。行動しようって言われましてもねぇ。一歩でいいから踏み出しましょうって言ったって、何をもって一歩なのか。私のポジショントーク的にいえば、副業とかしてみましょうとか、社外の人と仕事の話をしてみましょう、とかいろいろ言えることはありますけど、たぶん急すぎるんですよね。

で、結論としては・・・「ちょっと時間をとって、自分のことを考えてみる」という行動をするのがいいんじゃないかなと思うんです。世の中にはそれを考えるためのいろんなフレームワークがありますよね(「7つの習慣」とかも確かそうだった気がします。うちの大川さんが磨きに磨いているフレームワークもありますので、よろしければこちらをご覧ください)。

例えば私の場合で言うと、かれこれ7〜8年くらい前に「どう在りたいか」っていうことを考えるきっかけがあって整理をしてみて、「なるべくいっぱい感動していたい」って、その時に思ったんですよね。そうすると、「どうしたら感動していられるかな?」「どんな時に感動するかな?」って思考が広がっていく。さらに「方向感」についても、何か技術を極めてどこかに到達するよりも、自分は人とかかわる仕事のほうが感動するなぁ、と気づいたり。このぐらいでいいんじゃないかな、って思うのです。

もし自分が、一歩も行動できていないと感じるなら、1時間でもよいから自分を振り返る時間を作ってみてはどうでしょう?それも大きな行動です。そうするだけで0が、0.1とか0.01とかになる。少しずつ掛け算ができるようになっていく。それで十分、変化に繋がっていくんだと思うのです。

あぁ、結局「自問して行動しよう」って話になるんですね。やっぱりそれが真理なのかなぁ。


▼ 過去のノートは以下より


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大手企業の社員が、一定期間ベンチャー企業で事業開発などの取り組みを行う、株式会社ローンディールが提供するプログラム。ベンチャー企業の現場で新しい価値を創りだす実践的な経験を通じて、イノベーションを起こせる人材・組織に変革を起こせる次世代リーダーを育成することを目的に行われている。2015年のサービス開始以降、計41社115名のレンタル移籍が行なわれている(※2020年8月実績)。→詳しくはこちら


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