「わかりあえなさ」を認識し、それでもつながることが個人の自律を育む
ー「あなたを見ているよ」と伝えることに価値がある
笠間:会社組織における「個人との向き合い方」というテーマに、あえて全く違う領域で活動されている奥田さんをお招きしたのは、奥田さんのホームレスの方々との向き合い方に感銘を覚えたからです。奥田さんがどのように個人と向き合われてきたか、ぜひご紹介いただけますか?
奥田さん:35年間、ホームレスをはじめとする生活困窮者の支援のなかで、その人には「誰が必要か」ということを考え続けてきました。福祉の世界は、「何が必要か」「どんな支援が